遠賀川と犬鳴川の合流地点にある花の木堰のそばにある大きなイチョウで、樹高28m、目通り幹周8.3m、推定樹齢1000年とあり、県指定天然記念物。大枝から大小のチチが垂れ下がっていて、母乳を祈願する母親たちの民間信仰の対象になっていたと現地案内板やサイトに記載がある。明らかに削り取った跡が残っているものが多いそうだ。
江戸時代に筑豊炭田の石炭を運搬していた五平太船の先頭たちは、このイチョウを目印にしていたという。この堰は潅漑用水の取水地として明暦2年(1658)に築造されたと言われ、その後再三改築を経て、現在の樹の眼下にあるものは昭和51年(1976)に完成した近代的な可動ゲートである。
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写真:奥 起久子撮影(2022/7/26)