住宅と畑が混在した地区、道路から石段を上がっていった場所にある小さな神社。皇帝神とは聞きなれない名称であるが、これは鬼子母神のことで、お産や授乳の神さまとして信仰を集めていると『熊野町文化財のしおり』にある。
創立年代は不明だが、この地域の字を皇帝というそうで、古くからあったものと考えられている。
近くに住む年配の女性の話では、皇帝神は女性の神さまなので、女性に特化した事を祈願することになっており、子授けや乳授けだけでなく女性特有の病気の平癒など、なんでもお願いしているとのこと。
現在は地域の人たちが共同で管理しており、順番に当番を決めて清掃などを行なっている。先日お掃除をしたばかりとのことで、周囲は綺麗に整えられていた(2024年4月取材)。
畑の中に住宅が増えてきている地区の道路から少し入った場所にある。
熊野町教育委員会:熊野町文化財のしおりー温故知新、熊野町、1993、p28
写真:奥 起久子撮影(2024/4/22)
資料提供:熊野町