熊野町の城山中腹にある。4、50トンはあろうかという巨岩の下が洞窟状になっていて、小さな石の不動さんが祀られ、奥の方から霊水といわれる水が勢いよく流れ出ている。
このお不動さんはお乳の仏さまとして近郊一円に霊験が聞こえており、広く信仰されていたと『熊野町文化財のしおり』に書かれている。
この水は熊野町の4名水の中に入っていて、湧き水を汲みにくる人がいるそうだ。鎌倉時代から神主の役割をしている旧家によって守られ管理されているとのこと。
麓の登り口には、大きな一本杉が目印の城堀不動堂(城之堀8218-5)がある。文化3年(1806)に建てられた辻堂形式の建物で、町指定文化財。
空不動はここから500mくらい上、1時間ほどかけて登ったところにある。麓の不動堂を出不動といい、これに対して空不動のことは奥不動とも呼ばれる。
熊野町教育委員会:熊野町文化財のしおりー温故知新、熊野町、1993、p26
くまの議会だより第59号 https://www.town.kumano.hiroshima.jp/www/contents/1154332468640/files/2006080111.pdf
錦川鯉の名水賛歌 https://n-koi.sub.jp/prof/hiroshima.html
資料と写真:熊野町提供