大生部兵主神社(おおいくべひょうずじんじゃ)の境内に乳銀杏といわれるイチョウがある。皮を煎じて飲んだり、ギンナンの実を食べたりすると乳の分泌がよくなるという伝承があり、出石藩 *(いずしはん)藩主の奥方もそれにあやかったという話が地元のガイドブックと地域を紹介するサイトに記載されている。
本堂のそばの雌木にはチチが下がっているが、それよりやや大きく見える雄木は少し離れた場所にあって、チチはみられない。
大生部兵主神社は牛頭天王(素戔嗚尊)を祀った式内社。古くから牛馬の神として、「てんのうさん」という名前で親しまれている。山深い場所であるが、県社として栄えた由緒ある神社。用命天皇の時代(585~587)、勅命を受けて三上山(京都・大江山)に棲む鬼の討伐にやって来た第3皇子の麻呂子親王が、牛頭天王に祈願したという伝説が残っている。
豊岡市内には、大生部兵主神社が他に3か所あるので、注意が必要。
*江戸時代出石藩が置かれて、豊岡市出石町に出石城があった。
高橋振興対策協議会PROJECT-L:高橋ふるさと探訪ガイドブック、2020年、p4
サイト「高橋ふるさと探訪」https://furusatotanbo.takahashi135.jp/高橋地区の見どころ/
写真:奥 起久子撮影(2022/10/16)、高橋地区コミュニティセンター提供
情報提供:高橋地区コミュニティセンター