

小原(おばら)集落の住宅の中を通る旧道に面して多門寺大日堂がある。お堂の前には雌株と雄株1対のイチョウの巨樹が立っていて、地元のシンボルとして大切にされてきた。樹高25m*、幹周4.5m*(南株・雌)と3.7m*(北株・雄)、推定樹齢200〜299年*で市指定天然記念物である。チチ(乳垂体と記載されている)があるので乳が出るように祈願されたことが、丹波篠山市公式サイトに記載されている。丹波篠山市教育委員会への問い合わせでは、記載された元資料はなく伝承とのこと(2021年8月)。
大日堂は小さなお堂で、ご本尊は県指定文化財である大日如来坐像、左右には釈迦如来と十一面観音菩薩が座している。昔このあたりは山岳修験道の行者の登山口になっていて、栄えた所といわれ、この大日如来もかつて大日ヶ尾山中にあったものという。大数珠繰りという大勢で大きな数珠を回す伝統行事が行われることで知られている。
*1991年環境庁データベースによる
丹波篠山市公式サイト
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/photo_history/2/bunkazai_hubutu_huzoku/sasayamanomeibokutokyoboku/14293.html
ブログ「LOOK 篠山」http://www.harimaya.com/sasayama/sasa53/sasa53_92.html
写真:奥 起久子撮影(2022/10/18)