乳信仰探訪

小林地蔵堂の横の石棺片

住宅街の公園の中に小さなお堂と石棺片がある
縄をかけるための突起が乳のように見えることが祈願の理由らしい
一願寿福地蔵尊と呼ばれる堂内の地蔵さま

小林地蔵堂は別所町小林の住宅街の中、公園の一角にある小さいお堂。お堂に向かって右脇に岩の塊のようなものが置かれている。これは縄掛突起をもつ石棺片(蓋らしい)だそうで、その形から安産と乳の出がよくなるという民間信仰の対象になっている。
この情報は姫路市教育委員会が立てた現地案内板と姫路市公式サイト「文化財見学シリーズ28 別所町をたずねて」および『別所史』にある。
地蔵堂内の地蔵尊は石仏で3体。坐像2体と立像1体で、坐像のうち1体は高さ1.42mもあって寛保4年(1744)のものとのこと。『別所史』にはこの地蔵は一願寿福地蔵尊という名称とあり、Yahoo地図も寿福地蔵尊で出てくる。一願というのは一つだけ願い事が叶うという意味で、地域でしっかりした信仰があったのだろう。

別所史編集委員会:別所史、別所地区連合自治会、2020年、p29
姫路市教育委員会文化部文化課「文化財見学シリーズ28 別所町をたずねて」
https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/cmsfiles/contents/0000002/2172/28.pdf
写真:内岡 恵(2024/7/8撮影)

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