


姫路市の郊外にある地蔵堂。地蔵さんの足元から湧き出す水は、母乳が出やすくなる、目の病気に効く、足・腰の痛みが治る、などの効能があるといわれており、遠方からの来訪もあると環境庁の湧き水のサイトに記載がある。
霊験あらたかとのことで、地元では「清水の地蔵さん」の愛称で親しまれ、毎年8月23日にお祭りを実施。
民家から少し離れた地蔵堂へは少し坂道となり、田畑を挟んで播但線の列車が走るのがよく見える位置で、傍に「手城山 清水地蔵堂」との新しい石碑がある。お堂は新しい供花や赤い地蔵前掛けや帽子が多数納められており、地域の方に愛されてきた様子が伝わる。
残念ながら現在は湧出量が減少して、ほとんど出なくなっているようだが、お堂には蛇口付きのポリタンクと柄杓が用意されていた。
地蔵堂の背部には、参道までも苔に覆われた廣田神社がある。晴天に恵まれた訪問当日は木漏れ日で苔の緑の濃淡がとても美しく、静かで穏やかな時間が流れているように感じられた(2023年4月取材)。
環境庁:兵庫県代表的な湧き水のサイト https://www.env.go.jp/water/yusui/result/sub4-2/PRE28-4-2.html
写真:古賀浩子氏提供(兵庫県西宮市在住、助産師、IBCLC、2023/4/23撮影)