乳信仰探訪

恵照院の乳の地蔵

3体の地蔵が「石が崎の乳の地蔵」と呼ばれて祈願されたという
恵照院の本堂の脇にある

恵照院境内に、立像、半跏像、坐像、3体の石の地蔵がある。「石が崎の乳の地蔵」と呼ばれて、昔から子どもの無事成長を願う女性がお参りしたと、『赤穂市文化財調査報告書20、66』に記載されている。
地蔵の制作時期は文化8年(1811)、文化3年(1806)とあり、3つ目は不明。台座を含めて高さ130〜150cmの立派な地蔵で、屋根と壁のあるスペースに収められている。
恵照院は臨済宗妙心寺派の寺院で、宝暦元年 (1751)加里屋の随鴎寺 5世照山の隠棲寺として建立され、釈迦牟尼仏、観音菩薩、稲荷を祀る。観音像は平安末期、九州辺りの人の作と伝えられており、菩薩が地元の老婆の夢に現れ、海から拾い上げられたものを祀つたという話が報告書にある。

赤穂民俗研究会:赤穂市文化財調査報告書20赤穂の民俗6塩屋編、1987年、p144
赤穂市教育委員会生涯学習課:赤穂市文化財調査報告書66赤穂の石仏、2007年、p262〜264
赤穂市教育委員会編:文化財を訪ねて、No.20、2010年3月30日
http://www.ako-hyg.ed.jp/bunkazai/tazunete/tazunete20.pdf
写真:内岡 恵撮影(2023/4/4)

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