松江市八雲町にある熊野大社の「上の宮」跡に登る道の途中にある巨岩から、目を洗うと眼病に効き、産婦が飲むと乳が満ちたりるご神水「明見水(みょうけんすい)」が滴り落ちていると、熊野神社境内の「上の宮跡のご案内」にある。
登山道に入るとすぐに久米神社跡と彫られた石碑のある場所があり、覆いかぶさるような岩壁から水滴がポツンポツンと絶え間なく滴り落ちて丸石をくりぬいた水鉢に溜まっている。そばにある「明見水」と記載された案内板にも熊野神社境内と同じ内容の話が記載されている。
この熊野大社は『出雲国風土記』にも記されている古社。格式の高い神社で、出雲大社と並んで特別な扱いを受けてきたという。古代には御笠山(天狗山)の上にあったが、中世に里宮が建てられ、「上の宮」「下の宮」二社祭祀の形態を取っていた。明治になって「上の宮」は合祀されてなくなり、現在は遥拝所となっている。境内には本殿以外に、随神門、鑽火殿(さんかでん)、舞殿、境内社などさまざまな建物があり、特にここ独特の鑽火殿には発火の神器が奉納されており、毎年神器を出雲大社へ送り出す鑽火祭(さんかさい)が行われる。
サイト「寺社探訪 狛犬見聞録」http://www.komainu.org/simane/matuesi/kumano/kumano.html
サイト「YAMAP熊野大社 上の宮跡」 https://yamap.com/activities/11060751/article
サイト「shrine-heritager」 https://shrineheritager.com/kumano-taisha-kaminomiya-ato/
ブログ「ガリバー旅行記」https://karibaryokouki.hatenablog.com/entry/8301-kumano-grand-shrine-motomiyayouhaijo
写真:奥 起久子撮影(2023/10/4)