金言寺(きんげんじ)は山里にある今は珍しい茅葺のお寺。本堂の正面に、島根県指定天然記念物で樹高33m*、幹周5.7m*、樹齢400年**の大イチョウが立っている。
枝下に気根があり、これが乳房に似ていることから授乳に霊験があるとされ、子育て中の母親の信仰を集めた霊木であるという話が、金言寺公式サイト、サイト「島根観光ナビ」にある。奥出雲町教育委員会によれば、乳の祈願について記載された町史などの資料はなく、伝承のみとのこと(2024年7月)。
金言寺は山号を松尾山という日蓮宗の寺院。正安2年(1300)日尊(にちぞん)上人によって開かれた。それまで寺は真言宗だったが、住職が当地巡錫(じゅんしゃく)中の日尊上人と宗旨をかけて囲碁の対戦をし、敗れた住職が庭先に投げ捨てた碁盤が芽吹いて、この大イチョウになったと伝えられている(島根県公式サイト***)。
茅葺の屋根を葺き替えて残すため、令和4年(2022)にクラウドファンディングが行われた。
*1991年環境庁データベース **現地案内板 *** 島根県公式サイトhttps://www.pref.shimane.lg.jp/infra/nature/shizen/shimane/minnademamoru/kingenji.html?site=sp
金言寺公式サイト http://ss944699.stars.ne.jp
サイト「島根観光ナビ」 https://www.kankou-shimane.com/destination/21895
写真:奥 起久子撮影(2024/7/9)