岡山駅からほど近い市街地にある大雲寺、境内の一角に多くの石地蔵が並んでいる。その1つに「乳地蔵尊」があり、乳が垂れているユニークなデザイン。
これらの地蔵は「日限地蔵尊」と呼ばれ、日数を限って願い事をすればご利益が得られるとして、地域の多くの人々に参拝されてきた。
慶長5年(1600)関ヶ原の戦いの後、小早川秀秋が岡山城に入城した時、お寺が現在の地に移転したが、その時地下から地蔵が掘り出されたと伝えられる。他に掘りだされたお地蔵さまがいくつもあって、本堂には日限地蔵尊、境内に北向き地蔵尊、水掛け地蔵尊、子安地蔵尊、願能地蔵尊など多くの石地蔵が祀られている。100年以上前から毎月23日が縁日とされ、1960年代には祭日には300もの出店で賑わったそうである。
大雲寺は山号を法澤山という浄土宗西山派の寺院。天正年間(1573~1592)宇喜多直家により開設されたという。阿弥陀如来がご本尊で、中国地蔵尊霊場の第2番札所でもある。
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写真:奥 起久子撮影(2023/4/7)