伊豫豆比古命(いよづひこのみこと)神社は松山市市街地にある大きな神社。大鳥居をくぐって境内に入ると、向かって右側にある児守神社(こもりじんじゃ)があり、木花開耶姫命が祀られている。『愛媛県史』に、松山市に伝わる習俗として、乳の祈願には伊豫豆比古命神社の境内の「乳の神」に甘酒を献上する、という記載がある。
神社公式サイトには、児守神社のご祭神木花開耶姫命は安産・母乳・こどもの健康・水徳の神として崇められておりますとあり、この「乳の神」とは木花開耶姫命を指すものと思われる。
伊豫豆比古命神社は、平成24年(2012)に御鎮座2300年祭が行われたという古い歴史を持つ格式の高い神社。旧暦正月に行われる椿まつりは、毎年約50万人の参詣者で賑わうとのことである。
県名である愛媛の名前は、ここのご祭神の一人である女神・愛比売命(えひめのみこと)に由来している。
愛媛県史編さん委員会:愛媛県史 民俗(下)、愛媛県、1984、p298
https://www.i-manabi.jp/system/regionals/regionals/ecode:2/50/view/6602
伊豫豆比古命神社公式サイト http://www.tubaki.or.jp/001/001_00_00.php
写真:奥 起久子撮影(2023/10/24)