雲辺寺は、徳島県と香川県の県境、標高911mの雲辺寺(うんぺんじ)山山頂にある。境内に大師乳銀杏と言われるイチョウがある。「むかし弘法大師がイチョウの苗を植え、母乳が出るよう祈願し、木の幹を削って煎じて飲むと乳が出るようになった。雲辺寺の三大巨樹の一つで、近くでお子さまの健康をお祈りしてください」という香川県がたてた現地案内板があり、関係者には知られている話とのこと。子育て地蔵がそばにあり、イチョウはご神木として注連縄が巻かれている。
株立ちのイチョウで主幹は枯れて数本の若い幹が根本周囲から伸びており、上部だけ見ると巨樹には見えないが、測定を依頼したところ根元周囲は10m程もありかなりの大きさ。チチは幹からやや大きめのものが1つ認められるだけだが、枯れた主幹には多数付いていたのかもしれない。
案内板の情報源については作成した香川県庁環境森林部に探していただいたが、記載された資料は見つかっていない。
雲辺寺は山号を巨鼇山(きょごうざん)という真言宗御室派の古刹。四国霊場第66番札所で、霊場の中で最も高い場所にある。ここに至る坂道は、むかし「遍路ころがし」と呼ばれる難所だったが、現在はロープウエーで山頂駅まで登ることができる。延暦8年(789)に弘法大師が16歳の時に堂を建てたのが最初と言われる。別名「四国高野」といわれ、修行の場でもあった。本尊千手観音坐像は国の需要文化財であるほか、広い境内には五百羅漢などの見どころが多い。
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写真:奥 起久子撮影(2023/4/24)