子安観音堂は行橋市馬場の集落をはずれたところ、松山の中腹にあるお堂。ここに祀られている観音さまは、安産と授乳にご利益があると言われている。
もともとは現在の大分県中津市にあったというが、500年ほど前の火事の際に空を飛んでこの地に逃げてきたとの伝承がある。
当時の正伝寺2代目住職が「乳を与える観音様が松山に来ている」とのお告げを受けて見つけ、その場所に観音堂を建てたと言う話が、ここを管理している正伝寺に保存されている江戸時代のものと思われる板木に残されている。
観音堂は正伝寺(住所は馬場190)からは少し離れた場所にあり*、観音池という池の脇から丘を登って行く。石段を登ると古い石灯籠や数棟の建物があり、正面が観音堂である。
2月の大祭には地元の人たちが集まってお堂を開帳し、正伝寺の「安産・授乳のお札」の授与が行われたり、近くの正覚院による護摩焚きや火渡りが行われたり、沿道には幟旗260本が立てられたりして多くの参拝者で賑わう。
*地図 https://drive.google.com/file/d/16ez2GC2X7zkL6pqx6cqDRvp0AcKY4VmL/view?usp=sharing
(Googleでは馬場観音堂とある)
西日本新聞2020/2/19 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/585247/
ブログ「お寺めぐりの友」 https://hakataboy.com/temple.php?dirpath=temple/Fukuoka/Yukuhashi/MatsuyamaKannon/
写真:奥 起久子(2022/7/26)