万江阿蘇神社の鳥居前、万江川の堤防のそばに一本だけ立っていてよく目立つイチョウで、樹高17.8m*、目通り幹周4.3m*、推定樹齢400年**で「ふるさと熊本の樹木」指定樹。イチョウのチチを地元では「ちちこぶ」というそうだが、幹から小さいちちこぶがいくつも垂れている。
これを切り取って飲むと母乳が出ると言われて信仰されていた、という話が山江村公式観光サイトに掲載されている。
また近隣の高齢の方から聞き取りをしていただいたところ、ちちこぶを撫でれば乳が出るという話が伝わっているとのこと。これらの情報は伝承で、記載された資料はないのではないか、と山江村教育委員会/山江村歴史民俗資料館から情報をいただいた。
万江阿蘇神社は享保13年(1728)に、当時の万江村領主の万江氏が建立した。11月10日に例大祭が開催されるが、これには保育園児も参加し、五穀豊饒を祈って神楽が奉納されるなど、地域と結びついた神社である。
*山江村公式サイトより **現地説明板(熊本県が「ふるさと熊本の樹木」指定時に設置)より
山江村公式観光交流サイト: https://www.vill.yamae.lg.jp/yamae_navi/kankou/rekishi/1048.html
写真:奥 起久子撮影(2020/09/20)
情報提供:山江村教育委員会/山江村歴史民俗資料館