檍(あおき)神社は宮崎県との県境に近い場所にある非常に古くからの神社、安産と子育てのご利益があるとして昔から親しまれてきた。
拝殿横に「安産子育地蔵」があって、近づくとお地蔵さまの乳房から勢いよくご神水(おっぱい水)が流れ出る仕掛けになっている。檍神社の行事の企画広報を行っている現地団体の代表者のお話では、これは昭和56〜58年(1981〜83)にタノカンサァ(田の神様)を模して作成された像という。子育てにご利益のあるご神水ということで、乳に結びついたものらしい。
檍神社のある場所は檍原(あおきがはら)と言われ、古事記や日本書紀によると、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉の国から戻った際に立ち寄って禊祓(みそぎ)をしたという場所である。
創建は奈良時代と伝えられ、敷地内の「小戸池(おとのいけ)」の水はご神水といわれて、これを妊婦が飲むと安産になるという話が曽於市教育委員会の現地案内板にある。それによると、この情報は江戸時代後期に薩摩藩が編纂した『三国名勝図絵』にあり、『末吉郷土史』にも詳しく記載されているという。
乳の祈願に関して記載された資料はないようだが、乳の出るお地蔵さまは大変人気があり、これができてからは遠方からも参詣者が絶えないとのことである。
檍神社フェイスブック https://www.facebook.com/aokijinja
鹿児島観光ガイド https://kagoshimalove.com/aoki-shrine/
写真:奥 起久子撮影(2019/11/30)
情報提供:曽於市教育委員会